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タイ料理、作ってみる? Pok Pok: Food and Stories from the Streets, Homes,

Pok Pok: Food and Stories from the Streets, Homes,

著者のAndy Rickerは、ポートランドとニューヨークでPOK POKというユニークなタイ料理屋を展開している料理人。彼が手がけているのは、クィッテアオが売りの店やパッタイが売りの店、タイの居酒屋では定番!のウイスキーを飲みながら食事をする店…メニューには、まるでオープンエアーのイサーン食堂を彷彿させるようなお料理が並んでいる。そう!タイ好きならわかると思うけど、タイの食堂や屋台のような専門店っぽい展開がたまらなくそそられるのだ。webや店舗デザインもキッチュでどこかボラン(アンティークな)なタイランドを感じさせる作り。ヴィンテージモーラムやルクトゥンのLPジャケットが飾ってあったり…。
様々な媒体を通して見ているだけで「ああ、いつか彼の料理を食べてみたい…」と思わせる一環したブランディングにまんまとしてやられていたのですが、そんな私に朗報!とばかりにリリースされたのがこの本「Pok Pok: Food and Stories from the Streets, Homes,」でした。

料理レシピは、調理法別で章に分けられていて、料理の成り立ちや調味料の説明が書かれています。特にラープの章はディープな内容。北タイではポピュラーな生肉のラープに使われている、香り高い「ナンプリックラープ」のスパイスも掲載されてる!彼はかなりのラープ・ラバーなんだね。そして、著者が学んだタイ人の先生たちの紹介もあり、タイ料理への愛情をひしひしと感じる、とても丁寧な作り。

レシピは南~中央~東北~北タイ料理をバランスよく、定番ものからマニアックなものも、ちらほら。
そして、それぞれの料理に必要な材料の''すべて''が、ちゃんと掲載されているのが良い。
「時短、手軽さ」も日々の料理には大事だと思うけど、まずは、本来の材料や調理方法を知ることが大切だと
思う!知ってそこから、自由に作ればいいよね。
入手が難しいものに関しては、通販サイトの紹介もしてあった。(アメリカの、だけど。)
ナンプリックやゲーンペースト、ついつい市販のもので済ませてしまいがちなナムチムガイ(スイートチリソース)をはじめとするタイ料理には欠かせない「ナムチム」(つけダレ)のレシピがいくつか掲載されているのも、とてもうれしい。
食べたことがなければ完成した料理の味の正解がわからず、実際作るのはちょっとむずかしいのかも?でも、材料と行程がある程度わかると、そこからは感と試行錯誤で作ってみたい!とさえ思えてくるディープな一品も。この「お料理したい!」ってムードを盛り上げてくれる料理本、好きなんだよな~。

それにしても、この本を買ってよかったと思うのは、彩度とコントラストが強めの鮮やかな色合いで、ふっとタイの街角の食堂にいるような気分にさせてくれる、写真の美しさ。盛りつけや、食器のセレクトセンスも相まって、ワイルドでジャンクなタイの空気をそのままパッケージしたような写真たち。あまり手を加えず、ありのままのタイ料理の雰囲気を伝えたいという気持ちを感じました。
この写真を担当しているバンコク在住のフォトグラファーAustin Bushのフードブログがこれまた素晴らしい!昔から大ファンなんです!

個人的な欲を言えば、基本を押さえればそれから先はアレンジが無限大だと思っているヤムとラープの章で、マニアックなタイ料理通でもある著者だからこそのアレンジや、オリジナリティーのある食材の組み合わせも、ちょっぴり見てみたかったな。

※この本は英語版のみです。ご注意ください。

2014-01-27 17:10:10byAya Miyake

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